お知らせ
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2022.10.20 / きものちょこっと話紬の「地の目」
今回は「地の目」のお話です。紬のお仕立てを多くいただいておりまして
「地の目」のことでお問い合わせをさせて頂くことは少なくないと思います。
「地の目」が斜めになっている反物をまっすぐすることは「仕立て屋」としては出来かねることをまずご理解いただきたいと思います。
織物は、縦糸と横糸の絶妙なバランスで反物が出来上がっています。
無理やり「地の目」を直そうとするとそのバランスが崩れ、時間が経つと元に戻ろうとする
力も働き、今度は仕立てのバランスがおかしくなりあまりきれいでなくなります。
(これは「幅出し」にも言えることですね)
基本的に正絹の商品は地直しをしてお仕立てをします。
ですので地直しがアイロンできちんと出来る反物はすっきりと仕立てる事ができます。
(プリント柄の歪みは地の目を通した場合そのまま歪んで仕立て上がります)
しかしながら紬等は工場の地直しでは直せません。
ある程度の歪みは裁ち合わせの工夫でお仕立てする事は出来ますが、やはり多少の柄の歪みは出てしまいます。
歪みがひどい場合は地の目は通さず真っ直ぐに裁断するので柄は斜めになってしまいます。
さらにひどいものは織元様にご連絡頂き直して頂く事になります。
また化繊の物に関しては地直しは出来ません。
横段柄、格子柄もので地の目が歪んでいる商品をそのまま仕立てますと袖底、裾など歪みが目立つことになります。
こちらで検品しご返送すると二度手間になりますので、弊社に送って頂く前に一度ご確認いただきますと
スムーズにお仕立ができるかと存じますのでよろしくお願い致します。